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2012年10月10日 (水)

もう完全に夏は終わったよう・・・・

朝夕めっきり冷え込むようになってきました。
もう完全に、暑かった夏も終わったようですねdog

先日、何気なくBS放送を観ていると、海の風景が何度も何度も映し出されている番組があって・・・・・・・ふと、鮮明に甦ってきた、ある夏の風景を思い出したのです。
聞いて下さい。ちょっと書いてみたいと思います。

学生時代、夏休みになると、毎年のように海のあるところに遊びに出かけていた僕だった。そしてその時も、友人数人と三泊程度の海遊びに出かけていたのだった。

その日も散々海で遊んだ後、「そろそろもう宿に帰ろうぜ」と言う友人に「お前ら先に帰っていいで。俺はもう少しここにいるから。」と友人達を先に帰した。

・・・・・・・

少し前から、浜辺で一人、じっと海を見つめている女性がいて、その後姿が何故か気になって仕方なかった僕だった。
ごく自然と何も考えず、僕はその女性の前まで行き、「僕と泳ごう・・・・」と言った。

彼女は、長い髪を両手で揃えながら驚いたような様子でこちらを見た。
そして、ほんの少しの間を置いて、彼女は「いいわよ」と言って立ち上がった。

・・・・・・・

僕らは二人並んで、一緒に海に入った。
そして沖を目指して泳ぎ始めた。

・・・・・・・

とても美しい泳ぎで、彼女は泳いで行く。
僕も遅れまいと必死になって並んで泳いだ。

・・・・・・・

しばらくは楽しく泳いでいたのだが
ふと気がつけば、もう眼下の海の色が変わってきて、波のうねりも大きくなってきた。
浜の方を振り返ると、かなり遠い所まで来ていたのが分った。
『まずい、もうそろそろ戻らないと限界かも』僕はそう思った。

そして「もう戻るから」と彼女に言った
「いいわよ、私はもう少し泳ぐから」と彼女はスピードを上げて沖へと向かった・・・・・・

・・・・・・・・・・

『たいして泳ぎに自信がある訳でもないのに、彼女に声をかけてしまって・・・・あ~格好悪い・・・・・』と思いながらも、もうそれどころではなかった。
何度も何度も水を飲みそうになりながら必死の思いで浜に向かって泳いだ。

何とか足の届く所までたどり着いて、そして歩いて浜に上がった。
もうくたくただった。

・・・・・・・

ようやく落ち着いて沖の方を見ても、彼女の姿は見えなかった。

無事なんだろうか?戻って来なかったらどうしよう・・・・・。
このまま先に帰る訳にはいかない。僕はドキドキしながら彼女が戻ってくるのを待っていた。

・・・・・・・・

どれ位待っただろうか
ようやく、沖に彼女の姿が見えた。
とてもほっとした、そして、嬉しかった。

「待ってくれてたの?」と笑って
彼女は濡れた身体を拭きながら僕の横に座った。
「ごめん、相手になれなくて」と僕は言った。
彼女は僕が用意した飲み物を口にしながら「私こそ心配かけたわね」と言った。
そして
「私ね、何処までも泳げるのよ」

・・・・・・・・・・

「この海は私の海なの」・・・・・・・・

そして後は何も話さず
二人で、遠くに沈もうとする真っ赤な夕陽を見ていた。

打ち寄せる波の音だけが聞こえていた。

人魚と一緒に見た夕陽。

ひと夏の想い出。

あの夏も、
そして今年の暑かった夏も
もう何処かに行ってしまったんだね。

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コメント

おさむさん☆こんばんは。 その女性って、波の泡のひとつから生まれた「美しいヴィーナス」かも?! 素敵な夏の思い出ですね(^_-)☆

投稿: かきくけKEIKO♪ | 2012年10月11日 (木) 01時26分

お~お~っ黒い目のヴィーナス
海ばかり見ないでぇ~note・・・・
なあんてね(笑)

KEIKOさん
そう言われるとそういう雰囲気ですねhappy01

でも、僕が本物の若大将なら、上手く泳げていた筈(笑)coldsweats01

投稿: osamuchan | 2012年10月11日 (木) 20時18分

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